法政大学に新たなエースが誕生した。
昨年は佐藤・青木のWエースだったが、今年は誰がチームを引っ張るか注目されていた。逆に言えばエースがいない分チーム力でカバーしないと箱根駅伝本戦に出られるか怪しいとされていた。
その懸念は箱根駅伝予選会で露呈してしまう。稼げるエースがいなかったこともあり、10km終了時点では完全に予選敗退ラインだった。それでも後半上げる作戦が功を奏し、チーム力で8位通過となった。
昔から法政大学は予選会に弱く、本戦に強いタイプだ。予選会をギリギリで通過しても、シード権を獲得することはあった。法政大学がシード権を獲得するときは山で結果を残すときである。今年も主力の清家選手等を配置する案があった。ただ実際には清家選手は4区の平地に回った。
1区は当日変更で鎌田選手となった。昨年2区だったが、坪田監督曰く河田選手の調子が良かったこともあり、1区に回ることができた。この作戦は功を奏した。六郷橋の仕掛けに上手く反応し、平担に戻ってから東海大学の塩澤選手と一騎打ちとなった。そしてラスト1kmからのスパートで見事先頭を守り切り区間賞獲得となった。
鎌田選手は1年生から箱根駅伝に出場し、8区で結果を残した。2年時も順調に成長して2区を託された。しかし19位で襷をもらったこともあり、区間18位と不完全燃焼だった。それでも2月のハーフマラソンで1時間2分19を出し、あとは駅伝で結果を残せばエースといえる存在だった。今回は2区ではなかったが、塩澤選手を相手に競り勝ったのはチームのエースとなったといえる。
しかしその後は全員区間2ケタで総合17位で終わった。いくらエースが1人いても箱根駅伝は10人で走るため、選手層を厚くし、1人1人のレベルアップが不可欠であることが必要だろう。
鎌田選手が最終学年となる来年、予選会通過を確実にするためにもさらにエース級のランナーがほしいだろう。
第97回箱根駅伝の結果(法政大学)
総合順位 17位(11時間13分30秒)
往路順位 16位(5時間37分14秒)
復路順位 17位(5時間36分16秒)
区間 | 選手名 | 学年 | 区間記録 | 区間順位 | チーム順位 |
1区 | 鎌田 航生 | 3 | 1:03:00 | 1位 | 1 |
2区 | 河田 太一平 | 2 | 1:10:39 | 19位 | 1→16 |
3区 | 松本 康汰 | 2 | 1:04:43 | 12位 | 16→16 |
4区 | 清家 陸 | 3 | 1:04:09 | 11位 | 16→15 |
5区 | 古海 航 | 4 | 1:14:43 | 12位 | 15→16 |
6区 | 須藤 拓海 | 4 | 1:00:15 | 15位 | 16→17 |
7区 | 田辺 佑典 | 4 | 1:05:54 | 18位 | 17→18 |
8区 | 糟谷 勇輝 | 4 | 1:06:09 | 12位 | 18→18 |
9区 | 川上 有生 | 2 | 1:12:20 | 17位 | 18→17 |
10区 | 中園 慎太朗 | 2 | 1:11:38 | 15位 | 17→17 |
ー | 久納 碧 | 3 | |||
ー | 稲毛 崇斗 | 1 | |||
ー | 宗像 直輝 | 1 | |||
ー | 徳永 裕樹 | 2 | |||
ー | 中光 捷 | 3 | |||
ー | 奥山 智広 | 4 |
まとめ
鎌田選手は日本学生NO.1ランナーを目指せる力がある。
だからこそ鎌田選手から他選手が学び、個々のレベルアップを図ってほしい。
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✔本記事の著者
箱根駅伝は小学生の頃から毎年見ており、初代山の神今井正人選手の活躍から知っている
ハーフのPB:1時間25分28秒
フ ルのPB:3時間37分59秒