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【箱根駅伝2021】専修大学 帰ってきたチームの第一歩

 

「10位 専修大学」

 

箱根駅伝予選会で7年ぶりに出場圏内で専修大学の名が呼ばれた。異例の立川駐屯地周回コースがトラックに強い専修大学には合っていたのかもしれない。ただ昨年までの大エース長谷川柊選手が卒業しており、トラックの持ちタイムもそこまでよくなかった。

この箱根駅伝から遠ざかっているチームを救ったのが佐久長聖高校からやってきた木村選手。予選会は序盤から50位前後をキープし続け、チームトップの成績で予選通過に大きく貢献しただろう。

それでも木村選手は自分自身に満足していなかった。他校の1年生に敗れたことを心から悔しがっていた。この負けず嫌いは4年生になったらどれほど専修大学のエースになっているか期待を抱かずにはいられないものだろう。

 

しかし箱根駅伝往路の当日、2区にエントリーされていた木村選手は茅野選手と交代となり、欠場が決まった。

 

正直、今年の専修大学の注目はルーキー木村選手が他校の主力相手にどこまで善戦するかが一番だった。本人希望の1区ならチームに流れを作る役割、花の2区なら他校のエース相手に互角に戦う役割が期待されていた。故障なので仕方がないとはいえ、駅伝ファンには少し残念な結果だった。

 

ただでさえ厳しい戦いが予想されていた今年の専修大学の箱根駅伝は、木村選手不在でさらに厳しい現実だった。往路は1区高瀨選手が区間19位だったが、2区茅野・3区金久保・4区国増・5区野下と4区間連続区間最下位だった。他校が往路に主力を置いている影響があったとはいえ、小田原中継所での繰り上げを回避できただけよかったとしか言えなかった。それでも復路は多くが最後尾だったが、9・10区がそこそこ頑張って復路最下位は回避できた。9区辻選手は繰り上げスタートとなってしまったが、ゴール後の表情はやり切った充実感が見えた。

 

7年ぶりの出場だったため、来年以降に向けて経験を積ませる要素も強かっただろう。とにかく課題はたくさん見つかった。まずアップダウンに対応できる選手の育成。今年の箱根駅伝予選会は立川駐屯地の周回コースでアップダウンがほぼなかった。しかし箱根本戦は山以外もアップダウンが多く、風の影響も強く受ける。そういった気象条件にも対応する力が予選通過にも必要だろう。次にスピード。専修大学には出場校で唯一5000m13分台、10000m28分台の選手がいなかった。近年のハイペースに対応するためにスピード強化は必須だろう。もちろんロードの強さも重要だが、スピードがないと最初から勝負にならない。そして今大会で一番痛かった故障者の続出。予選通過に貢献した木村・南美空翔・佐々木・大石選手の欠場に加え、森島選手に至ってはチームエントリーすら果たせなかった。そういったコンディショニングは予選会でも致命的になるので、気をつけていきたい。

 

とにかく専修大学は箱根駅伝によく帰ってきただろう。新しい大学も増えていく中で、古豪の復活はさらに箱根駅伝のレベルを上げるものだろう。今年は新たな一歩を踏み出すことができた。

 

第97回箱根駅伝の結果(専修大学)

総合順位 20位(11時間28分26秒)

往路順位 20位(5時間45分46秒)

復路順位 19位(5時間38分30秒)

区間 選手名 学年 区間記録 区間順位 チーム順位
1区 高瀨 桂 2 1:04:59 19位 19
2区 茅野 雅博 4 1:11:30 20位 19→20
3区 金久保 遥 3 1:06:42 20位 20→20
4区 国増 治貴 2 1:07:30 20位 20→20
5区 野下 稜平 1 1:19:15 20位 20→20
6区 南 里樹 2 1:00:17 16位 20→20
7区 成島 航己 2 1:07:07 20位 20→20
8区 水谷 勇登 1 1:07:13 18位 20→20
9区 辻 海里 4 1:12:18 16位 20→20
10区 服部 友太 3 1:11:35 14位 20→20
大石 亮 4
佐々木 詩音 3
木村 暁仁 1
粟江 倫太郎 1
吉岡 拓哉 2
南 美空翔 3

 

 

まとめ

来年は留学生キサイサ選手が入学し、チームレベルのアップは間違いない。

あとは日本人選手がキサイサ選手からどこまで学ぶことができ、成長できるかだろう。

特に木村選手には世代を背負う選手になることを期待したい!

 

 

 

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◎箱根駅伝公式サイト

 

本記事の著者

24才 ランニング歴5年
箱根駅伝は小学生の頃から毎年見ており、初代山の神今井正人選手の活躍から知っている
ハーフのPB:1時間25分28秒
フ ルのPB:3時間37分59秒

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